「足の爪が白く濁っている」「厚くて切りにくい」「ボロボロと崩れる」──それ、もしかしたら“爪水虫(爪白癬)”かもしれません。実は日本では成人の10人に1人が悩んでいると言われるほど、身近な感染症です。しかし恥ずかしさや誤解から放置してしまう人も多く、重症化すると治療が長引くことも。今回は、爪水虫の原因や症状、正しい治療方法、予防のポイントまで詳しくご紹介します。

目次
1. 爪水虫とは?基礎知識を知ろう
1-1 爪水虫の正体は「白癬菌」
爪水虫は、白癬菌というカビの一種が爪の中で繁殖することで起こる感染症。水虫の一種ですが、皮膚ではなく「爪」に感染するのが特徴です。
1-2 放置が危険な理由
見た目の問題だけでなく、進行すると爪が変形・肥厚し、歩くのが困難になることも。また、他の爪や家族にうつる可能性もあるため、早期の対応が重要です。
2. 爪水虫の主な症状と見分け方
2-1 初期症状のサインを見逃さない
爪が白っぽく濁る、ツヤがなくなる、先端が欠けやすいなどが初期の症状。気付きにくいため、足の爪は定期的に観察しましょう。
2-2 他の病気との違いとは?
内出血や乾癬、爪甲剥離症など、見た目が似た疾患もあるため自己判断は危険。皮膚科での顕微鏡検査や培養検査で正確な診断を受けることが大切です。
3. 爪水虫の治療方法と期間
3-1 内服薬と外用薬の違い
症状の進行具合によって、外用薬だけで済む場合と、飲み薬(抗真菌薬)が必要な場合があります。医師の診断により使い分けることが重要です。
3-2 治療には半年以上かかることも
爪は伸びるのが遅いため、治療完了までに6ヶ月〜1年ほどかかる場合も。根気よく続けることが完治への近道です。
4. 日常生活でできる予防と対策
4-1 靴・靴下の蒸れを防ぐには
白癬菌は湿気を好むため、通気性の良い靴を選び、毎日しっかりと足を洗って清潔を保つことが大切です。靴下も綿素材がおすすめです。
4-2 ネイルサロンでの注意点
ネイルサロンに行く場合は、爪水虫があることを伝えることが大切です。感染リスクがあるため、施術を控える・もしくは医師の許可を得てから通うようにしましょう。
5. 爪水虫に悩んだらまずすること
5-1 自己判断せず皮膚科へ
「もしかして…」と思ったら、まずは皮膚科を受診しましょう。早期発見・早期治療が回復の鍵となります。
5-2 ネイリストに相談するのはNG?
ネイリストは医療行為ができないため、診断や治療の相談には対応できません。まずは医師の指導を仰いだ上で、爪が健康になったらサロンでのお手入れを再開しましょう。